【朝、涙が出る】仕事に行きたくない原因と「行く・休む」の判断目安

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夜は普通に過ごせるのに、朝になると仕事のことを考えただけで涙が出る。吐き気や動悸で布団から起き上がれない――。

理由はよくわからないけれど、どうしても「仕事に行きたくない」と、朝の布団の中で絶望的な気持ちになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな朝が続くと「自分が甘えているだけなのでは」と自責の念に駆られるかもしれません。

ですが、そんなふうに責める必要はありません。

朝に心身の拒絶反応が出るのは甘えではなく、ストレスや疲労、心身の不調など、いくつもの負担が重なって限界の一歩手前までエネルギーが枯渇しているサインかもしれません。

朝の選択肢は「行く」か「休む」かの二択ではありません。

まずは以下の基準をもとに、今朝のあなたに一番合う選択肢(定時出勤・遅刻や様子見・休む)を10秒でチェックしてみましょう。

まずは以下の基準をもとに、今日の行動を判断してください。

【今朝の判断】
行く・遅刻・休むの簡易チェック
  • 【行く(無理のない範囲)】の目安
    朝はつらいが動き出せば少し楽になる、職場の特定のストレス要因が今日はない

  • 【遅刻・様子見】の目安
    強い倦怠感はあるが少しずつ動ける、少し休めば仕事をする気力が残っている気がする

  • 【休むべき】の目安
    涙が止まらない、体が全く動かない、吐き気や激しい動悸がある、死にたい、消えたいと考えてしまう

この記事では、精神科の視点から、上記の選択肢をさらに詳しく掘り下げた判断基準と、コピペで使える会社への連絡文例をまとめました。

さらに、朝につらくなる原因や心身の病気(うつ病や適応障害など)との関係、精神科・心療内科を受診する目安、セルフケア、休職制度や診断書の活用についても解説します。

まずは「今日をどう乗り切るか」から、一歩ずつ整理していきましょう。

ご家族・パートナーの方へ
身近な方が朝になるとつらそうなときは、「仕事行かないの?」「早く行かなきゃ」と急かすより、まずは相手の体調を確認してみてください。

この記事は、ご本人と一緒に今後の選択肢を整理したい方にもお読みいただけます。


この記事の監修医
川口メンタルクリニック 今雪宏崇

この記事の執筆・構成
川口メンタルクリニック 記事作成チーム

日々患者さんと接する医療相談員・精神保健福祉士などが記事を作成、院長が監修しています。


目次

今日、仕事を休んでもいい?朝の「行く・遅刻/半休・休む」判断目安

朝、仕事に行きたくないときの「行く・休む」判断目安。身体症状(動悸・吐き気・涙)、生活動作(起床・着替え)、安全性(通勤・運転・集中)の3つを確認し、定時出勤・遅刻・半休・休む選択肢を整理した図解。

仕事を休むか迷う朝は、気合いや罪悪感ではなく、「身体症状」「生活動作」「安全性」の3つから判断してみましょう。

朝、布団の中で「行きたくない。でも行かなきゃ」と考え続けていると、それだけで疲れてしまいます。

まずは、今の心と身体の状態を次の3つの視点から確認します。

①身体症状(体からのSOS)

・強い動悸、吐き気、腹痛、頭痛、めまいや強い倦怠感など普段と違う症状がある

・涙が理由もなくポロポロと流れて止まらない

②生活動作(普段通りに動けるか)

・布団からなかなか起き上がれない

・顔を洗う、着替える、食事をするといった普段の動作が通りにできない

・出勤準備をしようとしても、途中で動けなくなってしまう

③安全性(通勤や業務に支障がないか)

・強い不安や体調不良があり、安全に通勤できそうにない

・注意力や集中力が大きく低下していて、車を運転したり、ミスが許されない業務を安全にこなせる自信がない

朝の選択肢は、「行く」か「休む」かの二択ではありません。

定時出勤・遅刻・半休・休むの4つから、その日の状態に合うものを考えてみましょう。

ポイントは、「会社まで行けるか」だけで判断しないこと。

普段通りの生活動作ができるか、安全に通勤・勤務できるかまで含めて考えましょう。

【定時出勤】少し動けば気持ちが落ち着く場合の目安

■ 「定時出勤」を検討できる状態
・気持ちは重いものの、普段通りの段取りで身支度(着替えや洗顔)ができる

・強い不安やふらつきがなく、駅や職場まで安全に向かえる

・集中力や判断力に、仕事に重大な支障が出るほどの大きな低下を感じない

■今日を乗り切るためのポイント🏄
無理に気持ちを奮い立たせる必要はありません。

「今日は予定を詰め込みすぎず、定時を乗り切ることだけを意識しよう」と、少し力を抜いて過ごしてみましょう。

【遅刻/半休】体調が少し戻るのを待ってから動く場合の目安

■ 「遅刻・半休」で様子を見たい状態
・身体はある程度動くものの、朝の張り詰めた空気の中ですぐに出勤するのはつらい

・「布団の中で30分〜1時間ほど横になれば、動けるようになるかもしれない」と感じる

・午前中の数時間を休養にあてれば、午後からの業務には対応できそう

■ 朝の過ごし方のポイント🏄
まずは職間のルールに沿って遅刻や半休の連絡を入れ、自宅で静かに様子を見ましょう。

もし予定の時間になっても体調が戻らない場合は、無理に出勤せず「今日は1日休む」へ切り替えてもかまいません。

【休む】涙が止まらないなど、今すぐ休養が必要な「危険サイン」

■ 「休む」ことを検討したい状態
・体が鉛のように重くて起き上がれない、または激しい動悸・吐き気・頭痛がある

・涙が理由もなくポロポロと流れて止まらず、出勤準備や外出が物理的に困難である

・注意力や集中力が著しく低下しており、ミスが許されない業務を安全にこなせる自信がない

■ 今日を生き抜くポイント🏄
心身の負担がすでに限界(SOS)に達しています。

今日は自分を責めるのを一切やめて、「自宅で完全に休養をとる」を最優先してください。

まずは連絡を入れて、心身の休みを確保することが先決です。

【コピペ可】仕事を休む・遅刻するときの職場への連絡文例(メール・チャット)

欠勤や遅刻の連絡では、体調不良であることと、今日どうしたいのかを短く伝えれば十分です。

詳しい症状や診断名、メンタルの事情まで説明する必要はありません。

職場の就業ルールに合わせて、必要な部分だけ調整して使ってください。

「遅刻」するとき

お疲れ様です。〇〇です。

今朝から体調不良のため、少し様子を見てから出勤いたします。

〇時頃の出勤を予定しておりますが、変更がある場合は追ってご連絡いたします。

ご迷惑をおかけし大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

「半休」にするとき

お疲れ様です。〇〇です。

今朝から体調が優れないため、午前中はお休みをいただき、午後から出勤したいと考えています。

体調に変化がある場合は改めてご連絡します。

ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

「休む」とき

お疲れ様です。〇〇です。

今朝から体調が優れないため、本日は終日お休みをいただきたくご連絡いたしました。

急なご連絡となり大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

【図解】朝の「仕事に行きたくない」を3タイプに整理|あなたはどれに近い?

仕事に行きたくない朝のつらさを3タイプに整理。一時的な疲れ・仕事や職場の負担が大きい・心身の不調が続いているのどれに近いかを確認する図解

朝の「仕事に行きたくない」という気持ちの背景には、心身が発しているさまざまなサインが隠れています。

ここでは今の負担が、「一時的な疲れ」「仕事・職場の負担」「心身の不調」のどこに近いのか、3つのタイプに分けて整理してみましょう。

※この3タイプは病名を判断するためのものではなく、今の状態を整理するための目安です。複数のタイプに当てはまることもあります。

タイプ①「一時的な疲れ」|十分な休息で回復する状態

直近の仕事の忙しさや、一時的なプレッシャーによって、心身のエネルギーが一時的に減っている状態です。

状態の目安
・週末や休日、しっかり休んだ後は「よし、またがんばろう」と思える

・趣味や好きなことには、今まで通り興味や楽しさを感じられる

・「このプロジェクトが終わればラクになる」など、つらさの終わりがある程度見えている

今日できること
まずは残業を減らす、帰宅後や休日に予定を詰め込みすぎない、睡眠時間を確保するなど、身体と心をしっかり休める時間を優先してみましょう。

休息をとることで比較的調子が戻るようであれば、一時的な疲れが影響している可能性があります。

ただし、休んでも回復しない状態が続く場合は、ほかのタイプもあわせて確認してみてください。

タイプ②「仕事・職場の負担が大きい」|環境調整や配置転換の検討が必要な状態

特定の仕事や職場環境が、朝のつらさに大きく影響している状態です。

状態の目安
・会社や特定の人のことを考えたときに、強く憂うつになったり涙が出たりする

・休日や仕事から離れている時間は、比較的いつも通り過ごせる

・「今の職場や業務内容が変われば、もう少し働きやすくなるのに」と感じる

今日できること
上司や信頼できる同僚、人事などの相談窓口に、今の負担について相談することも選択肢のひとつです。

「業務量を減らす」「担当業務を見直す」「チームや配置を調整する」など、仕事を続けながら環境を変えることで、負担が軽くなることがあります。

「仕事そのものが嫌なのか」「人間関係や環境がつらいのか」を分けて考えると、必要な対策が見えやすくなります。

タイプ③「心身の不調が続いている」|専門医への相談を考える状態

朝のつらさだけでなく、仕事以外の日常生活にも変化が出ている場合は、心身の不調が続いている可能性も考えます。

状態の目安
・休日になっても気持ちが休まらず、仕事への不安や焦りが頭から離れない

・これまで楽しめていた趣味やテレビ、食事に興味を持ちにくくなっている

・食事、入浴、着替えなど、以前は普通にできていたことが負担になっている、涙が出る、眠れない、朝起き上がれないなどの状態が続いている

今日できること
これは根性や気合、あるいは「ただの疲れ」で乗り切れる段階を越えているかもしれません。

ひとりで抱え込まず、精神科や心療内科などへ相談することを検討してみてください。

なぜ朝に涙が出たりつらくなったりする?「仕事に行きたくない」が強くなる4つの理由

朝に仕事に行きたくないつらさが強くなる4つの原因。朝の体の仕組み、仕事の負担、職場・通勤の負担、睡眠不足・疲労の4つの視点を整理した図解

朝に仕事へ行きたくない背景には、仕事や職場のストレス、睡眠不足や疲労、心身の不調などが複雑に重なり合っていることがあります。

原因を「根性がないから」「やる気がないから」と決めてしまわず、朝の身体の変化、仕事そのもの、職場環境、睡眠や体調の4つの視点から、何があなたを苦しめているのかを見ていきましょう。

① 体の仕組みの影響|朝に乱れやすい「自律神経とホルモン」

朝は、眠っていた身体が「休息モード」から「活動モード」へと急激に切り替わる時間帯です。

私たちの身体は、起床前後から朝にかけて、活動の準備をするために「コルチゾール」というホルモンの分泌を活激化させます。

同時に、心拍や血圧をコントロールする自律神経(交感神経)も、目覚めに向けて働き始めます。

通常であればこれらはエネルギーを生み出すための仕組みですが、過度なストレスや疲労が溜まっていると、この切り替えがスムーズにいかなくなります。

その結果、朝特有の身体の変化に心が追いつかず、目覚めた瞬間に強い不安や気分の落ち込み、身体の重さを感じやすくなってしまうのです。

今雪院長

「朝につらい=すべてホルモンのせい」と単純に言い切ることはできませんが、朝のつらさにはこうした「身体の仕組みのバグ」が関係している可能性があることを知っておいてください。

② 仕事そのものの負担|業務量・責任・ミスマッチによるストレス

業務量や責任、仕事内容、評価へのプレッシャーが大きいと、仕事が始まる前の朝から強い負担(予期不安)を感じることがあります。

  • 残業が慢性化している
  • 自分のキャパシティを超えた責任を負わされている
  • 仕事内容がどうしても自分の適性に合わない
  • 常に高い成果を求められ、息が抜けない

「今日もあの仕事を処理しなければ」「またミスをしたらどうしよう」と考えた途端、鉛のように気持ちが重くなることもあるでしょう。

単に「仕事が嫌い」と一言でまとめず、何が一番の重荷になっているのかを切り分けると、次に必要な対処法(休暇・環境調整など)が見えやすくなります。

③ 職場環境の負担|人間関係・ハラスメント・通勤のストレス

仕事内容そのものにはやりがいを感じていても、人間関係や働く環境、毎日の通勤自体が出勤前の強いストレスになることがあります。

上司や同僚との関係、職場のギスギスした雰囲気、ハラスメントなどがあると、「会社に行けば、またあの空間に身を置かなければならない」と考えるだけで、朝から心が拒絶反応を起こしてしまうことも。


また、満員電車や長時間の通勤、駅の人混みそのものが大きな肉体的・精神的負担となり、家を出る段階でエネルギーを使い果たしてしまう人も少なくありません。

「仕事自体は嫌いではないはずなのに、なぜか行きたくない」という場合は、職場の人間関係や環境に目を向けてみましょう。

④生活リズム・疲労の影響|睡眠不足や慢性的な疲れによるストレス

睡眠不足や慢性的な疲労、心身のエネルギー切れが起きていると、朝の身支度や通勤が「高すぎるハードル」となり、以下のような具体的な症状として現れることがあります。

  • 理由もないのに涙が出る
  • 激しい吐き気や腹痛がする
  • 心臓がバクバクする(動悸)
  • 頭が割れるように痛む

以前なら普通にできていた「起きる」「顔を洗う」「着替える」「食事をする」といった生活動作に、今、尋常ではないエネルギーや気合いが必要になっていないでしょうか。

「仕事に行かなければ」という気持ちはあるのに身体がついてこない場合は、精神論(根性)の問題ではなく、身体が発している限界のサインです。

また、こうした症状には他の病気が隠れている可能性もあるため、つらい状態が続くときは自己判断せず、医療機関へ相談することをお勧めします。

「ただの甘え」じゃない?朝のつらさや涙の裏に隠れた5つの「疑われる病気」

朝のつらさや涙に関連して考えられる病気の例を示した図解。うつ病、適応障害、不安症、睡眠障害、身体の病気の5つを紹介。朝のつらさが必ずしも病気によるものとは限らない。

朝に仕事へ行きたくない、起き上がれない、涙や吐き気が出る――こうした状態の背景には、うつ病・適応障害・不安症などの心の不調や、睡眠障害・身体疾患が関係していることがあります。

それぞれに特徴はありますが、症状の出方には個人差があります。

ここでは、違いをイメージしやすいように図表で整理してみましょう。

病気・状態よくみられる特徴朝のつらさの出方
うつ病気分の落ち込み、意欲・興味の低下、強い疲労感などが続く朝に症状が強く出る人では、起き上がれない、支度ができない、考えがまとまらないことがある
適応障害仕事や人間関係など、特定のストレス源が比較的はっきりしているストレス源に近づくほどつらくなり、そこから離れると症状が軽くなることが多い
不安症強い不安や恐怖、それに伴う身体症状がみられる出勤や通勤を考えたときに、動悸・息苦しさ・腹痛などが強く出ることがある
睡眠障害・
身体疾患
睡眠の質の低下や、身体の病気によるだるさ・めまいなどがみられる朝起きにくい、強い倦怠感がある、身支度や通勤が難しくなることがある

※この表は診断のためのものではありません。実際の診断は、症状の経過や生活への影響、身体疾患の有無などを含めて医師が総合的に判断します。

① 気分の落ち込みや意欲低下が続く「うつ病」

うつ病は、脳のエネルギーが著しく低下し、一日中強い憂うつ感や意欲の低下が続く病気です。

人によっては、症状が朝に最も強く現れ、夕方から夜にかけて少し軽くなる「日内変動」という特徴が見られます。

よく見られる状態の例

  • 体が鉛のように重くて布団から起き上がれず、身支度がまったく進まない
  • 朝、理由もなく涙が出たり、強い焦りや憂うつ感が続いたりする
  • 頭がボーッとして働かず、仕事の段取りなどの考えがまとまらない

受診を検討したいポイント
仕事の日だけでなく、休日も気分が晴れなかったり、これまで好きだったことを楽しめなくなったりしている場合は注意が必要です。

食事や入浴といった「普段の生活動作」まで負担になっているなら、早めに医療機関へ相談を考えたい状態です。

② 特定のストレス源から離れると楽になる「適応障害」

適応障害は、仕事の量や内容、職場の人間関係、異動など、明確に特定できるストレスをきっかけに、心身のバランスを崩す病気です。

最大の特徴は、ストレスの原因となる環境から離れると、症状が軽くなる点にあります。

よく見られる状態の例

  • 会社のことを考えただけで、急に涙が出たり気分が大きく落ち込んだりする
  • 出勤準備を始めると、動悸・吐き気・腹痛などの身体症状が出る
  • 休日や退勤後など、仕事から離れている時間は普段通りに元気に過ごせる

受診を検討したいポイント
「仕事から離れれば元気になるから、まだ大丈夫」と無理を重ねてしまう方が少なくありません。

しかし、職場というストレス源が変わらない限り、朝のつらさは繰り返されます。一人で耐え続けず、環境の調整や医療機関への相談を検討しましょう。

③ 過去の出来事や過度な緊張が残る「不安障害」

不安障害(不安症)は、日常生活の中で強い不安や恐怖が慢性的に続いたり、特定の場面で急激にパニック状態になったりする病気です。

朝、「今日も満員電車に乗らなければならない」「また職場で責められたらどうしよう」と考えた瞬間から、身体が拒絶反応を起こすことがあります。

よく見られる状態の例

  • 通勤電車を待っているときや、会社が近づくにつれて動悸や息苦しさが出る
  • 「また失敗するのではないか」という過度な緊張から、冷や汗やめまい、ふらつきを感じる
  • 毎朝のように強い腹痛や下痢など、お腹の症状(過敏性腸症候群など)に悩まされる

受診を検討したいポイント
「失敗したらどうしよう」という過去のトラウマや強い予期不安は、気合いでコントロールできるものではありません。

出勤すること自体に強い恐怖や予期せぬ体調不良を伴う場合は、専門医による適切なケアが必要です。

④ 夜眠れず朝起き上がれない「睡眠障害」

朝起きられない、行きたくない原因が、メンタルの問題ではなく「睡眠の質の低下」にあるケースも非常に多く見られます。

十分な睡眠がとれていないことで、朝の強いだるさや、動けないほどの慢性的な疲労感に繋がってしまいます。

よく見られる状態の例

  • 布団に入ってもなかなか寝つけない、あるいは夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 朝、アラームが鳴ってもどうしても起き上がれず、日中も強い眠気に襲われる
  • 寝不足のせいで頭痛やめまいがし、出勤するためのエネルギーが湧いてこない

受診を検討したいポイント
単なる「夜更かし」ではなく、ストレスや不安が原因で不眠に陥っている可能性があります。

睡眠のトラブルが2週間以上続いており、日中の仕事や体調に支障が出ている場合は、専門的な医療機関への受診をおすすめします。

⑤ 体の痛みが朝に強く現れる「自律神経失調症などの身体疾患」

朝の起き上がりにくさや強いだるさは、心の病気だけでなく、自律神経の乱れや身体の病気が隠れているサインでもあります。

特に自律神経は、朝の「活動モード」への切り替えを司るため、ここが乱れると朝に強い不調が現れます。

よく見られる状態の例

  • 朝、急に起き上がると強いめまいや立ちくらみ(起立性調節障害など)がする
  • 午前中は激しい頭痛、倦怠感、関節の痛みなどがあり、午後になると少しずつ楽になる
  • 貧血や甲状腺疾患(ホルモンの異常)などにより、疲れやすさや集中力の低下が続いている

受診を検討したいポイント
「気持ちの問題」だと思い込んでいたつらさが、実は身体的な疾患(貧血や低血圧、内分泌系の異常)によるものだったというケースは少なくありません。

まずは内科や、心身両面からアプローチできる心療内科を受診し、診察を受けてみることが大切です。


今雪院長

医学的な目安として「2週間」という言葉はありますが、必ずしも2週間を待つ必要はありません。

「今、この瞬間がつらい」「専門家の意見を聞きたい」と感じたときが、あなたにとってのベストな受診タイミングです。

つらいときは決して無理をせず、「つらい」と感じたその時点で、専門の医療機関(精神科・心療内科)へお気軽にご相談ください。

早めに専門家に話すことで、お薬による症状日緩和、心を軽くする選択肢(休職の相談や環境調整など)を一緒に見つけていくことができます。



・厚生労働省 まもろうよこころ(0570-064-556、SNS・チャット相談の案内もあり)

・あなたのいばしょ・チャット相談

・いのちの電話(0120-783-556/毎日16時〜21時・無料、0570-783-556/毎日10時〜22時)

・よりそいホットライン(0120-279-338)

・夜間精神科救急(全国・PDF)

一人で抱え込まず、つながってください。

仕事を辞めるその前に。退職や転職の大きな決断を下す前にまず受診を勧める理由

朝、仕事に行きたくない日々が続き、心身の余裕がなくなると、人間の脳は視野が狭くなりやすい性質があります。

そのため、「もう会社を辞めるしかない」「環境を変えなければ」と、ひとつの極端な選択肢しか見えなくなってしまうことがあります。

しかし、つらさが強いときほど、退職や転職など人生を左右する大きな決断はいったん保留にし、医療機関で今の心身の状態を確認することを検討してください。

今の状態で結論を急ぐより、まずは休養が必要なのか、仕事を続けながら調整できるのかなどを整理してから考えても決して遅くはありません。

医療機関を受診することは、「甘え」や「逃げ」ではなく、「今の職場で働き方を調整する」「診断書をもらって一時的に休職する」など、複数の安全な選択肢をいったんテーブルに並べ直し、心身が少し落ち着いた状態で今後を考えるための大切なファーストステップです。

では、実際に仕事を休みながら心身を立て直す際、どのような具体的な制度や環境の頼り方があるのでしょうか。

次の章で詳しく解説します。

つらい朝を少しラクにする|今日からできるセルフケアと環境の頼り方

朝、仕事に行きたくないつらさを繰り返さないための対処法をまとめた図解。睡眠を整える、朝日を浴びる、夜の刺激を減らすセルフケアと、産業医や上司・人事への相談、休職制度の確認を紹介。
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朝の強い拒絶反応や心身のつらさを繰り返さないために、「自分で調子を整えるセルフケア(夜・朝)」と「周囲の環境や制度を頼る対処法」の両面からアプローチが必要です。

まずは今日から意識できる、具体的な3つの方法をお伝えします😊

【前日の夜のセルフケア】スマホを置いて深呼吸|脳を休めるナイトルーティン

朝につらくなる大きな要因のひとつに、前日の疲労やストレスによる自律神経の乱れがあります。

まずは「しっかり眠って脳のオーバーヒートを抑えること」が、何よりの土台となります。

  • ブルーライトを遮断する
    夜はスマートフォンの画面を見る時間を減らし、脳への不要な刺激を抑えます。

  • 五感をリラックスさせる
    不安で動悸がするときは、照明を落とす、温かい白湯を飲んで深呼吸するなど、自分が落ち着ける環境をつくります。

もっと詳しい日常の過ごし方を知りたい方へ

今夜のつらさを和らげる具体的な五感ケア・食事についても知りたいという方は、当院の以下の記事もぜひ参考にしてください。

👉 病んだ時の対処法|精神科の現場が教える「動けない時」の休み方

👉うつに効く食べ物

【当日の朝のセルフケア】カーテンを開けて光を浴びる|自律神経を整えるアクション

朝、目が覚めた瞬間の強烈な「行きたくない」という気持ち(朝に不調が強くなる体の仕組み)に対して、物理的なアプローチで自律神経に刺激を与えます。

  • 朝の光を15分浴びる
    起きたらまずカーテンを開け、部屋に太陽の光を入れます。

    光を浴びることで、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌が止まり、脳の覚醒を促すセロトニンが分泌され始めます。

  • コップ1杯のお水を飲む
    朝一番に冷たいお水を飲むことで、副交感神経から交感神経への切り替え(スイッチ)を緩やかにサポートします。

【周囲の環境を頼る】産業医への相談や、休職制度・診断書・傷病手当金の活用

セルフケア(夜・朝のアクション)だけでは回復が追いつかないときは、働き方そのものを調整したり、会社公認でしっかり休養できる環境をつくることも必要です。

主に次の3つの選択肢を活用しましょう。

① 産業医や会社の相談窓口に相談する
業務量や勤務時間など就業上の配慮について、医学的な立場から会社へ意見(勧告)を出してもらうことが可能です。

② 精神科・心療内科で診断書について相談する
医師が一定期間の休養が必要と判断した場合は診断書を発行できます。

会社へ正式に休職や業務変更をお願いする際の助けになります。

③ 休職制度や傷病手当金を確認する
在籍したまま一定期間仕事から離れ、健康保険から標準報酬月額の「3分の2相当」が支給されるため、経済的な不安を減らして治療に専念できます。

相談員

「働き続けるか、辞めるか」の二択だけで極端に考える必要はありません。

夜と朝のケアで心身をなだめつつ、それでも無理なら「業務を調整する」「休職する」「手当金を貰いながら治療して今後を考える」など、あなたにとっての「安心・安全な選択肢」を見つけていきましょう。


休職を検討している方は、以下の記事もごらんください。

「朝、仕事に行きたくない」ときによくある質問(Q&A)

朝の「仕事に行きたくない」というつらさについて、よくある疑問をQ&A形式でまとめます。

H3-7-1|朝、仕事に行きたくないのは「甘え」なの?

「仕事に行きたくない」という気持ちだけで、甘えと決めつけることはありません。

朝起き上がれない、涙が出る、眠れない、好きだったことを楽しめないなど、心身や生活に変化が出ている場合は、単なる気分の問題ではなく、疲労やストレス、心身の不調も含めて考える必要があります。

H3-7-2|朝だけ仕事に行きたくないのはうつ病だから?

朝だけつらいからといって、うつ病とは限りません。

うつ病では朝に症状が強く出る人もいますが、仕事や職場など特定のストレスが関係する適応障害、不安症、睡眠不足や身体の不調などでも、朝につらさが強く出ることがあります。

朝の症状だけで病名を判断せず、症状の続く期間や休日の状態、生活への影響も含めて考えます。

メンタル不調で仕事を休んだ方がいいサインはある?

普段通りに生活したり、安全に通勤・勤務したりすることが難しいときは、休むことを検討したい状態です。

たとえば、眠れない・食べられない、涙が止まりにくい、LINEやメールを読んでも内容が頭に入らないなど、いつもと明らかに違う変化が出ている場合です。

強い身体症状や安全面への不安があるときは、無理に出勤を優先しないようにしましょう。

仕事に行きたくないだけで精神科・心療内科を受診してもいい?

はい。「仕事に行きたくない」という悩みから相談してもかまいません。

病名が自分でわからなくても、朝のつらさが続いている、欠勤や遅刻が増えている、睡眠や食事に影響が出ているなど、仕事や生活に支障がある時点で相談できます。

「もっと悪くなってから」と我慢する必要はありません。

休職や診断書の発行について、精神科で相談できる?

はい。休職が必要か、診断書が必要かという段階から相談できます。

診察の結果、医師が休養や勤務上の配慮を必要と判断した場合は、診断書の作成について相談できます。

実際の休職制度や必要な書類、手続きは勤務先によって異なるため、会社の人事・労務担当者にも確認しておきましょう。

まとめ|朝の「仕事に行きたくない」を一人で抱え込まないで

朝、目が覚めた瞬間に「仕事に行きたくない」と感じる日が続いているなら、どうかそのつらさを「甘え」や「根性不足」だけで片づけないでください。

背景には仕事や職場のストレス、睡眠不足や疲労、心身の不調など、さまざまな要因があります。

大切なのは、先のことを一度に全部決めようとしないことです。

まずはその日の状態を見ながら、「定時で行く」「遅刻・半休にする」「休む」の中から、無理のない選択を考えてみてください。

専門機関への相談を検討したいサイン

・朝のつらさが何度も繰り返している

・仕事や日常生活に明らかな支障が出ている

・自分一人ではどうしたらよいか整理できない

■ ご家族・パートナーの方へ
身近な方が朝につらそうにしているときは、「仕事に行かないの?」「早く支度しないと」と急かすより、まずはその日の体調を確認してみてください。

① 安全性
今日は安全に出勤できそうか

② 基本生活
食事や睡眠がとれているか
お酒や逃避行動が増えていないか

③ 心理状態
一人で抱え込んで追い詰められていないか

この3つを一緒に確認し、体調を気遣いながら「休む」「相談する」という選択肢もあることを伝えるだけでも、本人の大きな支えになります。

退職や転職を急いで決めなくても、休養、職場での調整、休職など、いったん立ち止まるための方法はたくさんあります。

明日の朝も同じようにつらかったとしても、その朝にまた状態を確認して、次の一歩を考えれば大丈夫です。

ひとりで悩まず、いつでも当院へご相談ください

「こんな理由で受診していいのかな」「まずは話を聞いてほしい」という段階でもまったく問題ありません。

当院(川口駅徒歩3分の川口メンタルクリニック)では、平日の夜間19時まで、土曜日は午後2時まで診療を行っています。

私たちはあなたがこれ以上苦しまず、少しでも心が軽くなる選択肢を、一緒に考えていきます。

どうぞお気軽にご相談ください。


【免責事項】
本記事は医療機関による情報提供を目的としており、個別の症状の診断・治療を代行するものではありません。
ご自身の症状については、必ず医師・医療機関にご相談ください。

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この記事の監修医

川口メンタルクリニック院長

心療内科医・精神科医・精神保健指定医。

日本精神神経学会専門医
日本精神神経学会 認知症診療医
日本医師会認定産業医
日本精神神経学会
日本認知症学会
老年精神医学会

地域のメンタルヘルス支援に携わる。

外来診療に加え、訪問診療にも注力し、通院が難しい方へのサポートも行っている。

詳しいプロフィールは院長紹介ページをご覧ください。

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