ペットを飼っていると生活保護は受けられない？
生活保護は、生活が困窮している人々に最低限の生活を保障するための支援です。しかし、ペットを飼っていると生活保護の受給にどう影響するのか、気になる方も多いと思います。本記事では、生活保護とペット飼育の関係について説明をしていきます。
生活保護を受けるための基本的な条件
そもそも生活保護を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
・収入がない、または極めて少ないこと
・扶養義務者の支援を受けられないこと
・動けない、または働くことが困難なこと
・他の公的支援を受けていないこと
詳しくは、以前の記事をご参照ください。
ペットを飼っていても生活保護は受けられる
生活保護は、「生活保護法」という法律にルールが決まっています。
ペット飼育に関しての規定は生活保護法にないため、ペット飼育の禁止事項は書かれていません。
したがって、ペットを飼っていても生活保護を受けることはできます。
また、生活保護を受けている間に、ペットを飼うことも禁止されていません。
生活保護を受けながらペットを飼うことへの注意点
ペットを飼っていても生活保護を受けられることは説明しました。しかし、生活保護を受けながらペットを飼う上での注意点はあるのでしょうか。
注意点についても説明をしていきます。
ペットの飼育費用は支給されない
生活保護法には、支給されるお金が「最低限度の生活」を支えるためのものであると定められています。つまり、生活保護を受ける人が使うお金は、必要最低限なものに限られます。
しかし、ペット飼育にかかる費用は、必要最低減なものとみなされず、生活保護費として支給されないと判断される可能性が大きいです。
また、ペットを飼育するための特別な費用も支給されません。
ペットを飼育するためにはエサ代や病院代など多くの費用がかかります。
その費用は、元々の支給された生活保護費からやりくりをする必要が生じます。
ペット保険での保険金は収入としてみなされる
ペットのケガや病気に備えて、事前にペット保険に加入することは特に問題ありません。ただし、ペット保険の掛け金は、飼育費用と同じように元々支給された生活保護費からやりくりをする必要があります。
また、ペット保険にて支給された保険金は、本人の収入とみなされることがあります。収入とみなされた場合は、本人の生活保護費からその収入分が差し引かれることになります。
ペット可の賃貸物件が少ない
ペット可の物件は、通常の物件よりも家賃が高く設定されていることがあります。
そのため、生活保護を受ける場合、ペット可の物件を選ぶことが生活保護の住宅扶助の範囲を超えてしまう可能性があります。
住宅扶助の範囲を超える場合、ケースワーカー（福祉事務所の担当者）から、その賃貸物件での居住の許可を得ない可能性が大きいです。
ペットを飼うことで生活が困窮した場合、指導が入る可能性がある
ペット飼育にかかる費用のやりくりは、元々支給された生活保護費からやりくりをする必要があるため、ペットを飼うことで生活が困窮した場合、ケースワーカーから何かしらの指導が入る可能性があります。
まとめ
ペットを飼っていても生活保護を受けることは可能です。ただ、ペットを飼うことへの特別な費用は生活保護費から支給されないので、元々支給されている生活保護費からやりくりをしなければなりません。ペットの存在は、大切は家族の一員です。そう思えるからこそ、ペットを飼うための費用がかかることを自覚し、責任をもって飼うことが大切です。
参照
生活保護診断・生活保護受給者向け賃貸情報 ほゴリラ
「生活保護はペットがいても受給可能！家族を手放す必要はない！」
