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認知症

認知症とは

認知症とは、高齢者の誰もが経験する物忘れが進行性に悪化し、やがては計算をする、字を書く、判断するといったそのほかの知的な働きも落ち、まとまりのある行為、行動が出来なくなる病気です。
このために混乱や精神的な興奮症状をともなうことが多くなり、徘徊や不潔行動など異常行動を引き起こしやすくなります。
認知症はさまざまな病気によって、引き起こされ、その代表的な病気がアルツハイマー型認知症、血管性認知症です。

認知症の原因

認知症は、脳が損傷されることによって起こります。
損傷の原因になる病気の代表的なものがアルツハイマー病と、脳出血や脳梗塞など血管性の病気になります。
アルツハイマー病が原因のものが「アルツハイマー型認知症」、脳出血や脳梗塞などが原因のものは「血管性認知症」と呼ばれます。

アルツハイマー型では大脳皮質がじわじわと死滅・脱落して、脳が委縮していきます。細胞が減るため血流が低下し、脳内で情報をやりとりする神経伝達物質も失われていきます。
血管性では、脳出血で血管が破れたり、脳梗塞で血管が詰まると、圧迫された部分の神経細胞や神経線維が破壊されたりします。
小さな脳梗塞でも10ヵ所以上できると、認知症の症状が出てくるといわれます。

認知症の症状

認知症の主な症状は、比較的にゆっくりと進行する認知機能の低下です。
物事の理解や領識が悪くなり、注意は散漫で、集中力、持続性に欠けるようになります。
さらに理解力、判断力の低下や記憶障害が現れ、今までできたことが出来なくなっていきます。
そして感情表現が少なくなり、喜怒哀楽の感情を現わさなくなります。

これに種々の周辺症状、すなわち1)妄想、幻覚、抑うつ、せん妄などの精神症状、2)徘徊、不潔行為などの問題行動、3)衣類の着脱の障害、失禁、歩行障害など日常生活における動作能力の低下、4)身体合併症などを伴うことが多く起こります。

認知症の診断

老齢期になって、特別な原因なく記憶障害や認知機能の低下が出現するときには、まずアルツハイマー型認知症を疑います。
大きな脳出血や脳梗塞の後に生じた場合や比較的急激に症状が出現し、症状の変動が多い場合には血管性認知症を考慮します。
さらに長谷川式簡易評価スケール(HDS-R)などの知的機能検査や画像検査を行って診断をします。

認知症の治療

認知症は、薬物療法により、早い時期に使うとある程度の効果が期待できます。
根本的治療は困難であると考えられていますが、知能の衰えを一時的に改善し、病気の進行を遅らせることが出来ます。
また、精神や行動の異常が激しい場合は、妄想や興奮を抑えるために対症療法としての薬物療法も用いられます。

さらに、薬物療法と合わせて脳を活発化させるリハビリを行うと、いっそう効果が上がることが認められています。
薬をリハビリでは、脳に働きかける作用が異なり、両方を行うことで認知症への幅広いアプローチができます。
見る、聞く、触れるなど、五感を使うリハビリは、まだ使われていない神経細胞を活発にして、脳の働きを高めます。ストレスにならないよう、楽しみながらやることがポイントです。

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